Going to the wild

27 January リアタイヤを手に入れるため、Casablanca(カサブランカ)へ「俺のタイヤや〜い!」と呼びながら走る。

RabatにあったYAMAHAが自信満々に「ここなら手に入るぞ!」と言っていたMIFAという店にはタイヤ自体無く、そこが教えてくれた Taki Moto Pieces に行くも合うサイズが無い。いよいよ見つからなかったらどうしよう?と不安になりつつ、Taki〜 から聞き出した Moto Plus Sarl を訪ねると「あるよー!」と言ってくれて嬉しかった〜!!

とりあえずここで交換は可能だがとても大事なパーツだ、どんなタイヤがあるのか。。カタログを見ながら検討し、MITAS(ミタス)というスロベニアのタイヤメーカーの E-07 に決めた。正直このメーカーは知らなかったが、性能やブロックパターンを見る限り問題ないと考えたし、スロベニアも通ってきたし笑

(Before)

(After。製造国はチェコとタイヤには表記)

費用は910DHで約10,900円ぐらい。(タイヤ9,700円 + 交換工賃1,200円)いくつものショップを訪ねる中でウェアやパーツの価格も見たが、モロッコのバイクアイテムの物価は意外と日本と変わらない印象だった。これでようやく一安心!ということで、ここからは一気にモロッコを南下していく。Marakesh(マラケシュ)を過ぎてアトラス山脈に突入すると、雪が降った。

31 January Tiznit(ティズニット)という町を過ぎると、モロッコはがらりと姿を変える。サハラ砂漠の始まりだ。

俺が走っている東側の海沿いルートは、多くの人がイメージする砂丘は少なく、低い木や植物がある。内陸へ行くほど乾きサラサラの砂になるのだろう。

ラクダに注意の標識。

時には東に海を臨みながら走る。

船が見えると思ったら、座礁していた。同じARMASって会社の船でアフリカへと渡ってきたので、ちょっと悲しかった。。

夕暮れも始まった頃、向かってくる二人のライダーにすれ違った。珍しいので互いに嬉しかったのだろう、互いにUターンして合流する。

ドイツ人メカニックのTobias(トビアス)とJorg(ジョージ)。アフリカを新旧Africa Twin二台で走る、これぞまさしくAfrica Twinだ笑 ドイツ人のロングツーリングライダーはBMWじゃないの?と聞くと、トラブルが少ない日本のバイクがナンバー1さ!とのこと。

もともとはJorgと別のライダーで旅をしていたが、その人がセネガルでバスに後からから追突されて大怪我、ドイツへ帰国入院。残されたバイクを修理してドイツまで持ち帰る助っ人として、Tobiasがやってきたという。彼はかつて、ドイツ→エジプト→南アフリカ→モロッコ→ドイツというアフリカを時計回りにぐるりと一周し、南米も走ったことがある経験豊富な旅ライダーだった。

そんな彼が、「君の準備はパーフェクトだ!軽いバイクに少ない荷物、でも必要な物はちゃんと一通り持っているし、PackSafeで盗難対策してるのもナイス。タイヤは、、オーマイガッ! MITAS!!ベストだ!! 」と言ってくれて、とても嬉しかった!このタイヤは俺が本来履き換えたかったHeidenauのK60と比較しても何ら遜色なく、多分コスパが理由だと思うがむしろMITASがいいという。

楽しい彼らと意気投合し、目的地はお互い逆方向だからその場でキャンプして、情報交換をした。ボーダーやこの先の国の道の状況などとても有益な情報も手に入った!Tobiasは座礁船マニアだったらしく、俺が途中で見たと伝えると大興奮し、絶対に行くぜー!!!と喜んでくれた。

夜と朝がっつりと雨に降られて寒かったけど、ライダーのハートは熱い!

一度は通り過ぎたバイクがもたらしてくれたラッキー

13 December 世界屈指の有名観光地、海上都市Veniceは、かなり楽しみにしていた。好きなマンガの一つ『ジョジョの奇妙な冒険』の名シーンの舞台でもあるので、なおさらだッ。(だから本当はヴェネツィアって書くべし、読んだ人ならわかるネタです)

操舵室のガラスに外の景色がおもいっきり反射している

あいにくの天気でも、なるほど『Veniceを見て死ね』という言葉がよくわかった。これまでの人生の中でそこそこいろんな場所に行ったが、その中でもここは特別な一つに入るだろう。

14 December 他にも見どころ満載なイタリアだが、前回投稿のAlfonso家@スペインはマドリードに24日までにはカモーン!と言われていたので、フィレンツェもローマもバッサリと切り捨てて先へと進む。

途中、歩道に停まっていた一台のバイクの前を通り過ぎた。偉そうに聞こえるかもしれないが、街で見かけるバイクはほぼ知っている。しかし、それは見たことがなかったので気になり、Uターンして戻った。

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しばらくジロジロと眺めていると、前のカフェからオーナーが出てきた。

「なぬ、日本からバイクで来ただと!?お前スゴイなー!!!」

と言った彼、Marco(マルコ)はもっとスゴイ人で、Aprilia(イタリアのバイクメーカーの一つ)のMotoGPメカニックだった!!

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かつ、自身もモトクロスを中心にスゴ腕ライダーでもあるMarcoは、このFANTIC MOTOR社がつくるバイク『CABALLERO』の走行性能をチェックしてほしいと社から頼まれて、家まで乗って帰る途中だった。

彼の住むBologna(ボローニャ)まで一緒に走り、見所を少し案内してくれて、MotoGPとは別の彼の職場 LUX Racing Service でバイクを預かってくれて、近くのメチャうまいレストランでご馳走してくれて、郊外の素敵な家に泊めてくれた。うおぉぉグラッツェーー!!!

LUX Racing Service のトロフィーやマシンたち

森や馬も持っているリ〜ッチなMarco邸!

15 December 翌朝、もはや限界せまる俺のフロントタイヤを気にしたMarcoは、替えるかどうかは別としてまぁとりあえず、と彼の師匠がやっている小さなバイク屋Dalla’s Racingに案内してくれた。LUX Racingにはレース専用タイヤしかないためだ。マドリードまで交換せずに走る覚悟だったが、このお店でまさに履き替えたかったタイヤ、HeidenauのK60 SCOUTを発見!!21インチタイヤがわずか2本しか置いていない中で、なんという巡り合わせだ。。1000kmほど使われた中古タイヤだったがその分安いはずだし、せっかく恩人のMarcoが連れてきてくれたのだ、交換を決めた。

彼らいわく、アフリカみたいなジャッキアップ

ブロックが無くなりツルツルな箇所もあるフロントタイヤ、日本からノーチェンジでトータル24,000kmぐらい使った。そしてNew!

終わった後に店主のDallas(ダラス)にいくらか尋ねると、なんとタイヤ代も工賃もいらないと言われる、、!

「俺は日本のバイクが大好きで、数え切れないほど扱ってきたけど、日本の人と話したのは初めてだ。しかも、バイクで日本から俺の店にやってきたなんて。君と出会えて楽しかったから、それで充分だ。それよりここのカベに日本から来たってサインをしてくれないか?」

この温かな言葉に、思わずウルッとなった。俺の左がハートフルな男、Dallas師匠。

すぐそばでラジコンやプラモデル屋を営むエンデューロライダーのLuca(ルカ)にも、日本製のラジコンにサインを求められた。

Aprilia、Ducati、MotoGuzzi、MVagusta、Piaggioなどなど、日本よりもずっとメーカー数が多いバイク大国イタリアにおいても、日本のバイクおよびモノづくりは最高の評価で、とても誇らしく嬉しかった!

お世話になりっぱなしだったので、Marcoの職場に戻った後、せめてもの御礼にと事故車両からエンジンを降ろす作業を昼過ぎまで手伝う。

そして、特別な時用に取っておいたヘッドライト上のスペースには、記念すべき一枚目としてLUX Racing Serviceのステッカーが飾られた。

毎年一回、仕事でMotoGPの日本戦に来ているMarco。ありったけの感謝を伝えて、「今度は10月に日本で会おう、恩返しするよ!」と再会を誓い、別れたのだった。

観光ではないけど輝く光を観れた、Venice

12 December 今回はVeniceで再会を果たした、この旅でできた特別な友人二人について書く。ロシア行きの船内で出会い、幾多の困難を乗り越えて俺より一足先にユーラシア大陸の横断を果たした、25歳と24歳の韓国夫婦ライダーのことを。

↑ 8月 in Russia

↑ 10月 in Switzerland

↑ 12月@Venice Airport in Italy

4ヶ月前の8月12日、鳥取の境港からウラジオストク行きの船に乗り込んだライダーは俺一人だった。船は翌日に韓国の東海(Donghae)港に寄港する。そこで、ハーレーで世界一周達成目前のスイス人、2〜300万円クラスのBMWやハーレーでモスクワまで走るツアーリーダーとリッチなお客様たち12人、そしてこの二人、ジョンウとヒョンジュが乗ってきた。ジョンウはもと陸軍兵、ヒョンジュはメガネのデザイナーだったが、二人共仕事を辞めて新しい風を求めてバイク旅に出た。

俺たちはすぐに仲良くなった。ロシアのウランウデで再会した後、俺はモンゴルへと南下し、二人はロシアを西へと進み続けてヨーロッパを目指した。

彼らのバイクはかなり古い250ccのDMC HONDA(日本のHONDAとどう関係があるのか俺は知らない)のオンロードタイプで、細いタイヤに荷物満載、ユーラシア横断は大変なチャレンジになりそうな予感がした。

そしてやはり、幾度のパンクとチェーンの断裂、多量のオイル漏れ、フレームのクラック、サスペンションの故障、リアホイールベアリングの破損、ジェネレーターの故障などなど、本当にトラブルだらけだったらしい。しかし、できる限り自分たちで修理しながら進み、宿泊は経費節減で4ヶ月間の半分はキャンプで過ごしたとのことだ。軍隊あがりのジョンウは慣れているかもしれないが、それについて来れるヒョンジュもすごい!

しかし、二人で苦労を乗り越えながらスイスまで来たある日。峠の下りコーナーにて、ヒョンジュがスピードに乗ったままスリップ転倒してしまう。

木製のガードレールを突き破り転落しかけるも、体は道路にはね返されて幸運にも手首の骨折その他裂傷と打撲で助かった。しかし、バイクは再生が難しい大ダメージを負ってしまう。

ヒョンジュがバイクを失い、大怪我をしたこのアクシデントで、旅をやめて帰国するか続けるか、三日間話し合ったらしい。結果、彼らは旅を続けた。ジョンウのバイク一台に二人乗りできるスペースをつくり、また少しでも軽くするために、バイクのサイドバッグ含む多くの荷物を捨てて再び前へと進み出す。

しかし、そんな彼らにさらなる試練が。パリでスリに遭い、資金源だったジョンウの財布とクレジットカードを失ってしまったのだ。

ますます追い込まれるも、削れるのは宿代と食費なのでキャンプ&節約を徹底し、ついに二人はユーラシア大陸の西の終着点、ポルトガルはロカ岬までたどり着いた!

↑ 11月 in Portugal ヘッドライトも点かなくなっていた

本当はもっともっと旅を続けたかった彼らだが、道中での度々の修理費用、ヒョンジュの事故の治療費(保険に加入していたが返金されるのは帰国して申請後なので、スイスにて高〜〜〜い治療費を現金で支払った)、さらに財布をスられて資金的に厳しくなってしまい、12月12日にVeniceから帰国することを決断、そして俺はうまいこと11日にVeniceへとたどり着いたのだった。

ポルトガルから空路でVeniceに11日に着いた彼らは、その日も空港のそばの森の中でキャンプをして、再会とお別れのランチをする2kmほど離れたレストランに空港のカートを押して現れた笑

二人をロカ岬まで運んだジョンウのバイクは、持ち帰る資金が無いため泣く泣くポルトガルの空港に置き去られた。

二人にとっては一生の思い出のバイクだ。そのまま捨てられてしまうのがもったいないので、これからポルトガルに行く俺がどうにかできないかと考えた。イランの宿にてポルトガル人のRenatoという友人ができ、ポルトガルで再会する約束をしているので、彼や友人が引き取って第二の人生を与えられないか相談してみるつもりだ。そして、ジョンウのバイクの鍵を受けとった。

そしてそれ以上に、困難を乗り越えていく二人の強いハートと、ポジティブなエネルギーがもらえた素晴らしい日となった!この鍵を見るたびに勇気が湧いてくる。

NAVIGATION MAPについて

ここまでの14ヵ国約22,000km、どうやって道を調べて進んできたか。

ズバリ言うわよ、、!

普通にスマホのMAPアプリでーす!!

ただし、自分なりの旅のこだわり・楽しみ方として、ナビ機能は使わないようにしている。つまり、ハンドルなど常に見える位置に地図アプリを開いたスマホをセットして、ルートガイドを見ながらその指示通りに進むことはしないようにしている。せっかく思いっきり自由気ままに走っていい旅に出たのだから、ナビをフォローすることすら縛りや制約に感じるからだ。また、走っている時間こそが俺の旅の時間なんだから、その景色をたとえ一秒でも長く見たいのだ。機械の画面ではなくて。

したがって、スマホの地図情報を頭にインプットし、そのイメージと目の前に登場する現実を比較して、太陽の位置などの自然情報も使いながら進んでいく。わからなくなったら安全な場所に停まって地図を確認する。やはり時には道を間違えてしまうが、自分はそれが旅っちゅうもんよー!と思っている。この、「停まって確認する」と「道を間違えたらやり直す」はナビを使えばやらなくて済むが、考え方は人それぞれ。順風満帆にミス無く目的地へ一直線よりも、さぁ行けるかな!?という気持ちで道中を楽しみたいのだ。タイムトライアルではなく、ましてや約束の時間や場所すら持たないから可能で、贅沢な時間の使い方かもしれない。

アプリはお約束の Google Map ではなく、ほぼ MAPS.ME ばかりを使っている。理由として、

①MAPS.ME の地図の方が自分には見やすい

*Google Map ↓

*MAPS.ME ↓

②オフラインデータのダウンロードが簡単

オフライン(ネットに接続できない環境)で詳細な地図を見るには、あらかじめ対象エリアのMAPデータをスマホ内にダウンロードする必要があるが、エリアをいちいち手動で切り取る Google Map に対して、MAPS.ME はあらかじめエリア分けされているので手間いらず&切り取り漏れが起きない。

(ちなみに念のため、GPSはネット通信ではなくGPS独自の通信のため、ネットにつながっていなくても使え、通信料もかかりません)

*Google Map ↓

*MAPS.ME ↓

ただし、MAPS.MEの情報はたまに間違っている時があり(特にお店関係で潰れてたり変わってたりする)、地図の信頼性からいえばGoogle Mapの方が上だから使い分けも必要。

最初はよりアドベンチャー気分を味わうべく、GARMINの etrex をメインで使おうかと思っていたが、地図の見やすさと操作性でスマホの方が勝り、GARMINはスマホが壊れた時用の補欠君となっている。

*GARMIN etrex ↓

(MAPS.ME、Google Mapと同じ場所を表示している)

その他、いちおうアナログの地図としてMICHELINロードマップのヨーロッパ版とアフリカ版を持つ。

500mlビール瓶との比較、デカいんですよ〜。実用性はデジタルにはかなわないが眺める楽しさはこっちの方が上、なんとなく温かみも感じる。書き込みや汚れも含めて世界でただ一つ俺だけの地図となり、地図本来の役割を越えた存在価値を持つ大切なアイテムだ。

お前たちよ、これからもよろしくー!

Albania #1

23 November 俺も含め、アルバニアってどこよ?な人も多いはず。

ルート上にある通過国としてなんにも知らないで行ったけど、美しいアドリア海と山々の自然景観が素晴らしく、予想以上に気に入った!写真はSarandeという町とその周辺で撮影したもの。

ギリシャとの国境からSarandeへの道中はアップダウンやワインディングが楽しめて、とんでもなくキレイな水を生む神秘的な泉、BLUE EYEもある。

天気よし景色よし道たのし、いや〜いいじゃんアルバニア!しかし、良いことばかりそう長くは続かないものだ。注意力散漫になってしまっていたのだろう、緩やかな下り坂の右コーナーでコケてしまった。

良くないのは承知しているが、ブレーキパッドの消耗スピードの関係で、旅の途中からリアブレーキは本当に必要な時以外使わないようにしている。荷物もあって後ろが重いので、フロントと比較にならないぐらい早くリアパッドが減りまくるからだ。またタイヤの減りも同じで、リアは早々に死んでカザフスタンで一回交換したが、フロントはユーラシア横断まで待つかも?と無交換、しかしもう限界は近い。ライディングに集中していれば、進入スピードとコーナー角度と下り坂とタイヤ状況を考慮し、リアブレーキも使ってクリアしたはずだったが、フロントのみで行ってしまった。しかも、コーナーに入ってから少し先の対抗車線の車の存在に気付き、膨らまないようにと途中でよりブレーキを強めバイクを寝かせた結果、一瞬でフロントタイヤから滑った。バイクごと対抗車線まで流れたが、幸いにも車の手前で停まって体もバイクも無事、しかし大切なライディングウェアが破けてしまった。

こんなこともあろうかと日本から針と糸を持ってきていたので、補修する。右膝部分が10cmぐらい縦に裂けたズボンは(足はプロテクターのおかげで無傷)縫い合わせ、小さな穴で済んだジャケットの袖はアルバニア国旗のパッチを縫い付けて塞いだ。

カッコいい国旗のデザインでよかった。アルバニアでやっちまったことを忘れないために!