Triumph Restore Diaries

時間が取れずにちょっとの間ストップしていた作業を再開。これからはほぼ毎晩の勢いでやっていく!

エキゾーストバルブのカーボン落としから。ベルトサンダーで荒削り。
次にボール盤にバルブを装着、ステム部分はガムテープぐるぐる巻きにしてチャックの噛む力から保護。回しながらサンドペーパーを上下から当てて、傘の底と上もツルツルに仕上げていく。
キズや汚れは完全に取れないから、まぁこんなもんで上出来でしょう!
ヘッドのボルト穴にバルブを刺して並べてみた。左の黒い二本が外したインテーク(交換する)、真ん中上の二本が外して磨いたエキゾースト(再利用する)、右上の一本が入れ替える新品のインテーク(写真は一本だが二本買ってある)
そして!先々週オーダーしたエキゾーストパイプとフロントフェンダーとフロントゼッケンプレートがやってきた!
俺のイメージとおりのパーツを製造していたAce Classics。外装に進んだ段階でここを発見できてマジで良かった、妥協せずに好きな形で仕上げられる。
送られてきたパーツたち。エキゾーストパイプはBare Metal、何のコーティングもされていない生鉄だ。その質感が予想以上にカッコよく、耐熱クリアだけ吹いてとりあえずそのまま付けちゃおうかな!?と迷うほど。でも予定通りマットブラックに塗ろうかな!
外装パーツはとりあえず置いておいて、優先順位的にフロントホイールの19インチ化に着手する。
こんな中でなんとかスペースを確保し、フロントホイールを外す。
アクスルシャフトを万力にセットし、インパクトを使ってブレーキパネルの固定ナットを緩める。
成功。ブレーキシューとドラム内部のサビが、乗れていなかった年月を物語る。
内部冷却のための手作りエアインテークはワイルドな感じでお気に入り部分の一つ。
タイヤ取って、
ハブを取り出せた!
ニップルはステンレスだから全く錆びておらず、切らずにニップルを緩めて外す。英車のパーツは基本的に貴重だから、もう使わないこのスポークとリムはもちろん、タイヤもヤフオクで売ろうかなと思案中。

今日の作業はここまで。

Triumph Restore Diaries

5/14㈯、エンジンのヘッドの掃除からはじめる。

ひっくり返したヘッドと、バルブが4本。
燃焼室内部にはカーボンがガッチリこびりついている。
コリコリ削る。少しずつ、しかし確実に落ちてキレイになっていくから地味に楽しい作業。
擦っても落ちない段階まできたら、キャブクリーナーをかけてブラシでゴシゴシ。
さらに灯油で洗い、
ガンコな油汚れも落としてくれるバイク用の特殊な洗剤で洗って、
ここまでキレイになりました!
本来はこっちが上の面。ロッカーが入る部分を見ると、インテーク側よりも圧倒的にエキゾースト側が汚れるのがわかる。
エキゾーストバルブにこびりついたカーボンも落としていく。インテークバルブの方は状態が悪かったため新品交換することにした。
ヘッドとバルブの掃除が一区切りしたから、タンクの装着に入る。といっても違うトライアンフのタンクを流用して取り付けるからステーを自作しないといけなくて、なかなかの大仕事だ。しかしこれをやらないと全体のバランスが見えずシート製作にも進めないから、始めなければ。このタンクが1960年代のものなんだから、我ながらほんと掘り出し物をゲットしたな〜と思っている。今はまだ何も付けてないから良さが伝わらないけど、エンブレムやニーグリップラバーらをちゃんと取り付けたヤバいぐらいにカッコよくなるから、ご期待ください!!
とりあえず乗せてみた。が、セパハン&ヘッドライトの位置が低いため(セパハンのクリップの下にライトステーがある)、なんかイメージと違うし見えてこない。そこで先にハンドルを変えてライトを上げることにした。
長年連れ添ったこのスタイルともいよいよお別れし、新しいかたちへと生まれ変わっていく。
フロントフォークのインナーチューブはサビサビだ。ライトステー次第では見えなくなる箇所だが、ここも交換するかもしれない。
じゃーん!!ワイドなハンドルのバイクに生まれ変わりました!

今日はここで時間切れ、タンクの取り付けはまた次回に。

帰宅してネットでパーツを探していると、、、ほしくて探し続けていたこのマフラーを、ついにAce Classicsというショップで発見!!大物だから送料だけで£100もしたけど、迷う余地無く即購入!在庫ラスイチでした

俺のバイクはシルバーフレームにゴールド&クリーム色のタンクと全体的に色が薄くなるから、マフラーはマットブラックに塗ってやるぜ!!

Triumph Restore Diaries

5/8㈰、ピストンとシリンダーを装着した。7月いっぱいで川崎から引っ越すから旧車屋タイムトンネルでのアルバイト&トラ復活もそれまでにやり遂げねばならない。ペースを上げるため、今後は就業後にも毎日居残りで作業も進めていくことにする。

結局ピストンも交換することにし、先日イギリスから届いた。右上がもともとのピストン、すでにスタンダードよりも+060インチ大きいサイズが入っていて、これ以上オーバーサイズのものは残念ながら存在しないから、同じく+060の新品を入れる。これまで何度も何度も腰上をオーバーホールしながら使われてきた証拠だ。それに合わせて左上のシリンダーもすでに限界サイズまで拡張されているので、状態が悪くなかったのでそのまま使用することにした。
新品のピストンとピストンリング。
ピストンクリアランスのチェック。やはりシリンダー内壁が摩耗していてワークショップマニュアルの既定値よりは若干大きかったが、いけるレベルだっから良かった。エンジンの圧縮=パワーに直結し、オイル上がり問題にも関わる重要な箇所。
シリンダーとクランクケースの接合面にまだ古い液体ガスケットが付着していたから、オイルストーンでキレイにする。乗せる前にやっとけば良かった。この時クランクケース内部にシリンダーの固定ナットが一個落下しているのを発見!!!見つけてホントによかった、気づかずにそのまま閉じてエンジンかけたらぶっ壊れるところだったぜ。。。
ピストンをコンロッドに装着!
ピストンピンが横スライドして外れないように固定するサークリップは、クランクケース内に落下しないようウエスでガードしながら装着。
そして先輩と協力しながら、いざシリンダー装着へ。伸縮するピストンリングは縮めないとシリンダーの内壁よりも大きいから、シリンダーを落とすにはコツが必要ですごく慎重な作業だ。
コンプレッションキープ目的の上のリング2つは問題なかったか、3番目のオイルリングをシリンダー内部におさめるのがとても難しかった。しかしそれだけ外側に張り出してテンションがかかっているということであり、オイル上がりを防いでくれるから嬉しいんだけれど。
30分ぐらい格闘した末、できましたー!!!!あとはヘッドを装着すれば、ついに!エンジンのオーバーホールが終わる。
シート制作にも着手。店長の好意でタダでくれたT100Rの純正シートをカットして、自分好みのシングルシートを作る計画だ。
こんな状態だが、ベースを再塗装し、アンコと表皮を張り替えれば新品に変わる。
表皮を剥がしたらこんな感じ。アンコは一部完全にグズグズになっていたが、全体的には良好なコンディションで、やはり昔のモノ作りには良い素材が使われているな〜と改めて関心しました。

INNER TRIP #1

3月の途中までさんざん書いてきた通り、この夏はロシアへと渡り、最東端に向かって走るつもりだった。その目標に向かって、気持ちをおもいっきり昂ぶらせて準備も進めた。しかし。その夢を諦めざるをえないとてつもない出来事が起こり、しっかりとイメージしていた姿は儚く淡い、にじむピンクのような感じになった。

俺の心は、一つの物事を常に二律背反にとらえる癖がある。

俺の夢は命を懸けても惜しくないほど大切で、自分らしく生きる上で必要不可欠な何よりも尊いものあると同時に、最もどうでもいいただの独りよがりなもので、なんの価値の無いものだとも思っている。いま、戦地で起きている出来事を想像すれば、そこでただ当たり前の日常を守ることに全身全霊を懸けている人々の姿があることを現実として思い浮かべれば、俺の夢なんて恥ずかしいぐらいにどうでもいいものだと思っている。

じっとしてはいられず、普通ならいつも出かけてしまう自分。しかし、2020年から国際間移動が制限され、3年目に突入した。今年こそ「行ってやる!やってやる!!」と、溜まりに溜まったエネルギーを発散するはずだったが、隣国のロシアは政治的に世界で一番遠い地へと変わり、戦争が終わっても向こう何年か自由に旅するには難しい状況が続くだろう。その上でさらに、自分が目指しているのは平常時でもロシア政府からの許可証が無いと入れないチュクチ自治区にある、地理学的にも最果ての場所になる。

ユーラシア大陸最東端のデジニョフ岬はロシアにしかないし、そこへバイクでたどり着きたい憧れは心に深く刻み込まれ、永遠に消えはしない目標だ。しかし今は、自身の尊い夢を前時代的な国家の中に描くこと自体ナンセンスだと感じ、熱い想いがキンキンと音をたてて自然冷却されて、片隅に置いてしばらく放っておいても大丈夫なぐらいに冷めた。

しかし、決してこの状況を悲観してはいない。

むしろ、これはチャンスだと思った。大抵の人は自ら行かない選択をして行かないが、自分で言うのも何だが俺のような情熱的行動的なタイプは何があっても行くから、行きたいけど行けない、これはちょっと難しいからやめておこうなんて思う状況は、人生でもそうそう無い。

いつも外ばかりに目を向けて出かけてしまうから、こうでもならないと止まらず、逆に足元を見つめて踏み固める良いタイミングなんじゃないか?と考えた。今までなんとなくOKで済んできた、日常生活での理想を実現するチャンスだと。自然豊かな場所に住み心身の健康を大切にし、すべてをお金で買ってそのために仕事ばかりするライフスタイルを忘れ、消費型社会から脱した生活に努めてみたい。

そのためには、そのような場所で実際に日常生活を送ってみる、実践してみることが不可欠だ。どこか外国に旅に出る必要はない。もちろん今は、という意味で、この先一生国内で過ごすという意味ではない。これまで外に出て、違う文化や異なる価値観や新しい視点を吸収することばかりを優先してきたが、そろそろインプットよりもアウトプットに取り組む時が来たのだ。これまで人の何倍、いや何十倍?もの国々を旅してきたから、普通ならもう充分なのだろう。まだまだ行ってない場所が、国があるぜ!!と、カントリーハンターになるよりも、国を変えて同じ行動を繰り返すよりも、国内でライフスタイルに変えてみれば新しい「旅」がはじまる予感がする。

書ききれないから、INNER TRIP #2 に続きます。

GW 2022 #2

4㈬〜5㈭。こんなルートで走り、前々回書いた白馬の家を見に行きつつ、ツーリングを楽しんだ。一生忘れない、人生の大きな、強烈なターニングポイントの二日間となった。結論から述べると、とりあえず10月半ばまでその家に住むことになった、もっと延びる可能性もあるけど。ライダーハウス業は関係なく、普通に暮らす感じで。

家のキーをもらって帰ってきた。
時系列を追って話す。まずは白馬までの道すがら、長野県の筑北村で知人のケイコさんが経営する古民家宿「角屋(カドヤ)」に立ち寄った。
突然の乱入にも関わらず、ケイコさん(一番左)とスタッフさんたちが温かく迎えてくれて、お茶を頂きながら小一時間ほど談笑。

ケイコさんのバイクやスタッフのバイクでにぎやかな宿。おすすめです!
そしていざ、平地からガツン!山の立ち上がりが素晴らしい白馬へ。
Maylo(マイロ)の家に到着。白馬村のみそら野という別荘エリアにあり、その中でも閑静な素晴らしいロケーションだ。
まだ雪を抱く山を最近まで滑っていたのだろう。帰国直前で超快晴のこの日、Mayloの雪山ギアがたくさん干されていた。
いまだDIYでリフォームしている途中で見てくれは良くないけど、家の中は快適だしそんなことは完全に忘れるほどのメリットがある。
こんなことを書くと気を悪くする人も多いかもしれないが、もはや日本人の「理想の人生」として描かれている「新築一戸建てorマンションを買ってこそ一人前」という価値観はある種の洗脳で、ここにいるといかにおかしいかわかる。どこもかしこも人で溢れた場所で、建物がびっちり隣接し合う狭いウサギ小屋を、定年まで払い続けるウン千万円ものローンを組んで購入し終の棲家が決まり、その結果自らに大きな足かせをはめて仕事に縛り付けられる。多くの人が「そうしなきゃ立派な大人の仲間入りできない!」と信じて疑わずに行うこの行動は、どう考えても住宅メーカーその他のビジネスシステムを、ひいては日本の経済を崩さないための巧妙な罠だと思う。ウン千万円あるいはそれ以上かけて手に入れた家は、わずか一・二世代が利用して廃墟になるか潰し、また新しいウサギ小屋をウン千万円かけて建てる。広い土地の家を安く手に入れて、工夫しながら住み、改修や修理を自らすることで「自分の家」の愛着がさらに高まり、心身も若々しく健全に維持できて、よっぽどいいんじゃないか?
ガレージにバイクを停める。家の西側の壁は巨大な窓へと変貌をとげていた
まどを開けると、家と林が一つに
テラスに出ると、正面に若い桜の木が一本あり、まだわずかに花びらを落としていた
そんな場所で、ランチタイム。
バイクを見ながら食べたい!と思って、また出してみた。いい感じだ。
リビングの壁。Mayloがバイクで走った国々と日本国内の地図が。
FREERIDE YOUR LIFEと、Mayloのステッカーには書かれていた。そう、いつだって自分の道は自分で決められるように、誰もが自由に生きればいい。いま自分が歩んでいる道は、自分自身で選択した結果なんだから。社会が、常識が、仕事が、年齢が、とかは、すべて言い訳に過ぎないと思っている。今いる環境は全て自己責任で作り出した産物で、これから先もずっとそうだと理解すれば、誰しもが心のままに生きることを怖がらなくなるんじゃないだろうか。

ヘルメットラックのある玄関。
テラスの横には小川が流れ、いつでも川のせせらぎが聞ける。野わさびも穫れる。
家の前の通りはこんな感じ。
隣人は、白馬で白馬を飼うコウヘイさん。3年前はじめてここに来た時に知り合っていて、覚えてくれていた。白馬では知らない人がいないほど顔が広いらしいので、頼りになる。2ヶ月前に生まれたばかりのゆに子が超絶カワイイ。
Mayloの友人で三鷹に住むイギリス人Robさんが赤いGSX-S1000Fでやってきた。右のCLUBMANはMayloが日本で乗っているバイク。
三人で近所の温泉に行き、戻ってきて家でくつろぐ。右腕の内側にタトゥーが入っている俺は、温泉でなんか言われたら嫌だな〜っちょっと気にするのだが、Robさんは左の胸から腕の途中にかけて桜吹雪のような強烈なやつが彫られているけど、躊躇する素振りもなく堂々と入っていった。周りの客は嫌だっただろうな〜笑。

軽井沢のクラフトビールブルワリーで買ったというパーカーを着るRobさんとMayloと乾杯。二人ともかつては散々飲みまくっていたが今はほどほどに控えているそうで、その点も俺と共通していて気が合った笑 お互いのこと、バイクのこと、音楽のこと、人生の価値観について、似た者どおしでポジティブに語り合った。

翌朝。開放的なリビングでパソコンを触るSEのRoBさん。
開発した寿司アプリを披露してくれた笑
走りに行く準備をして。
この日いかに絶景の中を走ったか、写真たちから伝わるだろう。ざっくり白馬→戸隠→黒姫高原→妙高高原→滋賀草津道路→高崎→関越道で、峠を200kmぐらい走った。二人とも速いから俺もがんばる、レベルの近い人たちと走るのは楽しい。Robさんから「YUKIはテクニカルライダーだね、今まで走った日本人と違って走り方が大胆だよ」と言われたのは、嬉しかった。まぁ世界の道に鍛えてもらったから、当たり前なんだけれど。
実はRobさん、世界を舞台にDJもやっていたらしく、この日妙高の杉の原スキー場で開催されていたラスタ系のフェスに、彼の友人マルチェロがメインDJとして出演しているから行こうぜ!てなことで乱入。入口でスタッフに「ヘイ!マルチェロは俺のマブダチだぜ!?だから俺のマブダチのこの二人もマルチェロのマブダチってことになるんだから入らせてよ、チケット無いけどさ!」と一人あたり18000円のエントランスフィーをタダにしろとネゴる。スタッフは困惑するが最後はオッケーになった笑
主催者さんご苦労さまです。
この手のフェスにはありがちな手法で、二人ともHighに。俺もMayloから「旅する中で経験あるだろ?バイク乗れるか?」と薦められたけど、「まぁ何回かはあるし乗れるけど、いいや、ありがとう!」と断った。Mayloは「もう離れたけど、俺はずっとこんな世界で育ってきたんだ!でも日本では初めてだから、久々にサイコーだぜ!ごめん、ツーリングやめてここに残らせて」と途中離脱。
その後はRobさんと二人旅になり、暑いこの日でも10℃だった渋峠などを走り、帰ってきた。

こんな景色に負けないぐらい、素晴らしいものが心の中に手に入った。深いけど、次回書こうと思います。