Good bye Eurasia!! Hello Africa!!

17 January この日、Cabo da Roca(ロカ岬)にたどり着き、Europe + Asia = Eurasia の旅が終わった。(到達時の写真)

走ってみて、この大陸はほとんどアジアなんだな〜!と実感としてわかり、アジア人であることが何だか誇らしく思えた。

ツアー客が次々やってきて混み合ってる日もあるらしいが、この日は水曜日だからか人は少なく、写真を撮ったり景色を眺めてゆっくり過ごす。無事に第一目標地点に到達できた安堵感を味わいつつ、次なるアフリカステージの始まりに気持ちが高鳴る。

翌日は、10月にイランの宿で会ったポルトガル人のRenato(レナト)に会いに、スペイン一歩手前の海の町 Vila Real de Santo Antonio(長い)へと向かった。

Renatoファミリー。彼はかなりがっつりタトゥーを入れている(そして親父さんも)がとても心優しく、学生に旅の授業をする仕事で長期間町から離れる数日前だったが、

「俺が仕事に出た後も、ここにいたかったか好きなだけいていいんだぜ!?」

と言ってくれた。 最初は一晩だけお世話になる予定だったが、Renatoと人生観を熱く語り合い、名物BARで地元の人々と一緒にワイワイ飲み、美しい町の景色を眺めて過ごす時間はとても楽しく、なんとも居心地がいい町だったので、もう一泊延長!

名物BARでは、常連さん達が持ち回りでまだ飲み切ってないうちから次々とビールをおごり合い、こんな状態に、、!ここではこれが普通らしい!

散歩してたら超かわいいハリネズミの子供に会えたりして、2日間とても楽しみ、リラックスできた。Obrigado、ありがとう、Renatoファミリー!

21 January ユーラシア大陸最後の日。Melilla(モロッコにある面積わずか20km²のスペイン領地)行きの船が出る、スペインのMotril港を目指す。赤線の航路、上がユーラシア大陸で下がアフリカ大陸。

本当は、青線のジブラルタル海峡を渡る航路の方が距離も時間も短くて便利なんだけど、マドリードで1ヶ月近く泊めてくれたAlfonsoはMelilla出身でこのルートを猛プッシュしてきたので、お世話になった身としてその気持ちに答えた。

ハイウェイを走り、Motril出口のサインを視認したのでさぁ降りようと思った。しばらく淡々と走り続け、注意力が落ちていた。出口と思って入ったゾーンはその手前の工事中の区画で、完全に不意打ちで大きめの砂利の中に突っ込んだ。。!

幸いにもある程度スピードを殺し、ガツンとガードレールにぶつからず上手くコケたので、自分もバイクも無傷で済んだ。本当に良かったー!!

港にある船会社のカウンターへ直行し、明日14時半発のMelilla行きチケットをくれー!と伝えると、パスポートと登録証書(いわゆるバイクのパスポート)を見せただけで、わずか5分で買えた!人が36ユーロ+バイクが27ユーロ = 合計63.45ユーロなり〜。

22 January 乗船時にチケットを一回確認するだけで、あとはバイク乗せる時も下船の時もノーチェック!日本の国内フェリーの方がまだ厳しく、さすがは外国だぁ〜。バイクがあるぶん手間も値段ももっとかかるかなと思ってたので、どちらも予想以下で嬉しかった!

船内はすごく綺麗で快適だった。 14:30に出港して4時間半後の19時にアフリカ大陸着、しかしここMelillaはまだスペインだ。Alfonsoの友人でこの町に住むJavier(ハビエル)が迎えてくれて、銀行や両替屋よりレートが良い闇両替屋(見ため普通の日用品店舗)を案内してくれた。お店の前にて。

Javierの自転車に先導されてモロッコ国境へ。周りにはたくさん人がいて、入国手続きのヘルプをする人々が近寄ってくる。

彼らを使うのはここでの正当なルールらしい。イランでもこういうサポーターがいた、シャツやジャケットにブリーフケースでもっとちゃんとした身なりだったけど。4ユーロほどの御礼を支払って、無事入国!ついでにJavierも、「この旅人の友人で見送りだけだから!」と言って、パスポートも見せずに入国!笑

旅立ちへの想い(出発前10日前の8月2日に書いたもの)

以下の文章は、

金本幸洋オリジナルデザインTシャツ

を、自分の手で発送できた方々(8月初めまでのご購入者)へTシャツと一緒にお届けした、納品書に綴ったメッセージです。

アフリカへと渡り後半戦を走り出した今、自分はなぜここへ来ているのかを振り返り、またより多くの方へお伝えしたくて、このタイミングでブログ内に掲載しました。熱い想いがタップリ詰まってます!

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この度はご支援いただき、心より御礼申し上げます!

ごく普通にいるただのバイク好きな自分ですが、だからこそ、そんな奴がどこまでできるのか?
できないんじゃなくて、やってないだけなんじゃないのか?
を知りたくて、確かめたくて、行ってきます。

自分は生来の冒険野郎ではありません。学生時代は、サラリーマン以外の生き方はきっとできないなと考えていたし、大学卒業後は一般企業に就職しました。なので、社会という仕組みの中で頑張る面白さや、今の日本経済を支えることの大切さも、知っているつもりです。

それを理解していながらも、違う方向に進みたい自分の気持ちがどうしても捨てきれず、社会的地位や見られ方を一切気にしない心がようやく出来上がった今、裸一貫になった気持ちで真の自己実現を果たしに行ってきます。
マストなアイテムや装備、予防接種などはひと通り準備しましたが、ソフトもハードも、これといってスペシャルな手は加えずに、なるべく今の状態のままで出ていくイメージです。その方が、いろいろと付け加えるよりも今回の目的を果たしやすいと考えたので。

相棒は、ポンコツ状態を15万円で買った20年以上前のTT250Rというマシンで、ヤバそうな部分はひと通り直していますが、さてどうなることやら!?って感じです。
大排気量の新しいバイクも持っていますが、時には道なき道も走る今回の旅において、自身の技量では操りきれない瞬間も多いと想定し、軽い割にパワーがあるTTで行きます。また、自分で直した箇所が多いこいつの方がトラブル時も安心だし、愛着があって旅の相棒っていう気がします。

実は、バイクはどちらかといえば不便な乗り物だと思っています。
よく聞く話になりますが、寒いし、濡れるし、汚れるし、疲れるし、荷物積めないし、危ないし、、、
バイク歴が長くなるにつれて、どんどん強く感じます笑
でも、この不便さこそがバイクにしかない素晴らしさであり、最大の魅力だと考えています。これほど、等身大の自分を表現してくれるものは、無いと。
乗りこなすのは自分の腕だし、雨も、風も、温度も、香りも、風景も、時には危険も。
出会う全てを、文字通り生身で、全身で受け止めることができます。
困難が多いからこそ、その中でたまに出会えるひと時の喜び、例えば絶景の中を心地よいスピードで駆け抜ける瞬間などが、日常では味わえない強烈な輝きを放ち、胸に深く刻み込まれます。同じ目的地でも、バイクで無事にたどり着く喜びと充実感は、他の乗り物では味わえません。
この乗り物のタイヤは、例えるならば刀の刃のような少ない面積で、地面をつかまえて逃さぬようにして走らねばなりません。その不安定さゆえ、地面を滑るような自由な感覚をもたらしてくれるのです。
それは、世の中にローリスク・ハイリターンは無い。ハイリスクを選択しないと、ハイリターンは得られない、ということを自分に教えてくれました。

「便利で」「効率的」になり過ぎた世の中で、人間は本当に良い方向に進んでいるのだろうか?
ネットで調べられる結果ばかりに踊らされ、このままでは先が見えない物に立ち向かう勇気や思考回路が、どんどん失われてしまうのではないか?
心身の健康こそが誰にとっても一番の幸せなはずで、それを得るために大切なのは・・・澄んだ空気と水を吸収し、有害な化学物質ではなく栄養価の豊富な食べ物を摂り、よく体を動かし、なるべくストレスフリーな生活を送り、なるべく外の明るさに合わせて寝起きする・・・等々、単純明快な方法のはずだが、人間自身で遠ざかっていくように見える。医療技術の発展よりも、ライフスタイルの改善の方が優先で重要かつ効果的だ。

・・・バイクのように不便さを楽しむ心はいろいろな考えを生み、このまま書き続けるとずっと続いちゃうので、この辺で終わりにします笑
旅先では、見たこと考えたことを下記ブログで発信していきますので、よかったら是非見てください!

https://freerider.jp

最後に、とあるバイク雑誌の付録だった本で見かけた、大好きな言葉を書きます。
「答えなんて、無い。むしろ乗らない理由を教えほしい。」
こんな風に心を空っぽにして、その中に沢山のものを詰めて帰ってこれるように。
そして旅行というよりは修行という気分で、思いっ切り楽しみ、また苦しみもがいて、自分を磨いてきます。

改めまして、こんな自分をサポートしていただき本当にありがとうございました!
行ってきます!!

2017年8月2日
金本 幸洋

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スペインでもホームステイ

19 December FranceはLa Ciotatから海岸に沿って西へ。道中、LA DYNAMITE って書かれた道案内を発見!地名!?

20ヶ国目のSpainへ。

シェンゲン協定内の移動だが、国境には銃を持った兵士が一台ずつチェックしていた。一つ前のItaly→Franceにはものすごい台数の警察車両が停まっていた。この協定は出入国が本当にラクで助かるが、それはテロリストや移民にとっても同様なので、今はその問題の渦中で防衛に努めていることがわかる。

10月半ばにカザフスタンの宿で会ったJoan(ジョアン)が住む、国境を超えてすぐのRosesという町を訪ねた。彼は世界を旅しながら、『Against The Compass 』というおもしろいサイトを運営している。Joan家からは遠くにFranceとの国境にあるピレネー山脈が見えた。

ナイスなローカルBarにも連れて行ってもらい、この国の文化の一つSiesta(シエスタ)= ワイン飲みながらのんびりランチ&昼寝。Gracias!ありがとうJoan!

バイクを店の前に乗りつけても、どうぞとお酒を出してくれる国だ!

21 December  Barcelonaをウロウロ。Sagrada Familiaとツーショット!

隣接する道路には、『バイクは駐車枠内に』と励行する広告が。

国宝級観光スポットの目の前に無料公共バイク駐輪場は、日本では考えられない。バイクの社会的・文化的地位の高さと差を感じた。日本の街中にももっとバイク駐輪オッケーな場所を、、!

桜田ご家族のお宅は、外観だけじゃなく中もさすがだった!

夜はライトアップショータイムがあった。

Barcelonaの見所の多くはGaudi(ガウディ)の建築物で、いろいろ見たがもう一つだけCasa Batllo(カサ·バトリョ)を載せる。あとは他のサイトにて素晴らしい写真がタップリ見つかるはずなので、そちらをご覧ください!

左にある隣の建物も特徴的なはずなんだけど、コイツの横だと何でもなく見えてしまう。

FC Barcelonaのホームスタジアム、Camp Nou(カンプ·ノウ)にも寄った。楽天がメインスポンサーになってたことを知らなかったから、メチャクチャ驚いた!!

日本のニュースぜんぜん追っかけてないから、帰ったら相当な浦島太郎になるだろなぁ。約一年分のビッグニュースをダイジェストで知れる日が楽しみだ!

おフランスでもホームステイ

17 December ItalyからFranceへと入り、海岸線を西へと進む。

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おフランスへの入り口と、Nice(ニース)の街灯り

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前職のボスの友人、Thierry(チェリー)さんが住んでいるLa Ciotat(ラシオタ)という港町を目指した。

途中、国土が約2km²しかないMonaco公国を通る。あのF-1モナコグランプリの道路を走ってるぜ!!バイクだけど!と一人で興奮し、頭の中にはF-1のテーマソングの『TRUTH』が流れる。笑

Cannes(カンヌ)を過ぎた先のシーサイドロードは、景色とワインディングが最高だった!

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この写真一枚しか撮らずに走りに没頭。ライダーも多く、すれ違いピース文化が定着していて、それも楽しさを倍増させてくれた。

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あいにくThierryさんはアフリカへと出かけているタイミングで(彼はよくアフリカツアーをトラックでサポートしている)会えなかったが、奥さんのAnia(アーニャ)さんが温かく迎えてくれた。

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バルコニーからの眺め。スーパーナイスな港VIEW!

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ガレージも使わせてくれて、オイル交換やホーンの取り付けなどやりたかった整備ができた。

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常に寝床探しを繰り返すこの旅で、こんなリラックスした泊まりはいつ以来だろう。二日間お世話になり、出発する時には

「また帰ってきてね、ここに来ればいつでもベッドも食事もあるわよ。」

と言ってくれた。

いつかまた会いに来て、今度は海を楽しみながらのんびりしたい!そんな日を夢見つつ、フランス語のありがとうございます「Merci Beaucoup! メルシーボークー!」の言葉とともに、この美しい港町を後にした。